運命~誰がために~
「これは……刀……?にしては短いか。……この子の短刀………か?なんで女の子が短刀なんて……」



「ん………」



短刀と娘を交互に見ていると、今まで眠っていた娘がふいに動いた。



「お……?目覚ましたか?」


娘はゆっくりと目を開けると辺りをキョロキョロと見渡した。



「ここは……」

「新選組の屯所だ。君、ずっと新選組って呟いてたけど、誰かの身内かなんかか?」


新選組、という言葉を聞くと娘はパッと飛び上がろうとした。


「新選組……!?……!いっ…た…」


「無理するな。全身傷だらけなんだから。ほら、横になってろ。」


永倉の言葉を無視して、彼女は問い掛けた。


「ここは新選組なんですね……?」


「そうだが……」



「お願いです!私をここに置いて下さい!」

娘は真直ぐ永倉を見据えて言った。
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