気まぐれ社長の犬
「わかりました。わかりましたから、もう寝てくださ…てもう寝てる」
すやすやと寝息をたてて眠る響城さんに思わず溜息が出る。
本当に勝手なんだから…
まあでも、ぐっすりと眠る無防備な寝顔はいつもより少し幼くて可愛らしい。
ほんっと憎めないんだから。
寝顔を見つめていると改めて響城さんの顔の綺麗さを実感させられる。
わー…男なのに肌綺麗…睫毛もちゃんとあるし本当綺麗な顔してるなー。
そりゃパーティでも女が寄って来るわよね。
顔にかかった髪をさらりと流し髪を撫でてみる。
これが今の私の居場所…愛してます、
響城さん。
ここだけは…あなたの側だけは、奪わないでくださいね。
それから少しして響城さんの唇に軽くキスを落とし部屋を出た。