気まぐれ社長の犬
私は生き物が苦手です
「響城さん、今日はこの後1時30分から三村食品の社長と会うご予定が」
「わかった。じゃあその前に昼食をとるか」
「はい。社長室に用意させます」
「ああ。そういえば明日サーカスを見に行くことになった」
「サーカスですか?この忙しい時にまたどうして?」
「そこの大元の会社をうちのグループに入れることになったんだ。そこの会社にはいくつものサーカス団が所属しているらしく、明日その中の一つが公演をするらしいから一度見てみようと思ってな」
「へーサーカス団までグループに入れるんですか。今までとは違ったジャンルですね」
「ああ。今は出版社、百貨店、エステ、レストラン、金融…まあ他にも色々あるがそういうのは初めてだ。でもサーカスというのは世界中で活躍するうえ人が集まるからな」
「世界てきにもっと手を広げていこうというわけですか」
「まあそれもあるが1番は俺が昔から好きだからだ」
「響城さんらしい答えですね。私、サーカスなんて初めて見ます」
「本当かよ!?じゃあ楽しみにしてろ。俺は昔から見てるけど本当面白いぞ」
「そうなんですか。じゃあ楽しみにしてます」
「明日見るサーカスはなんて名前なんですか?」
「確かKillerMagicだったかな」
「KillerMagic…殺人犯の魔法ですか」
「ああ。面白そうだろ」
「フッ初めてのサーカスには相応しくない気がしますけどね」
「お前にはぴったりだろ」
殺人犯の魔法が私にぴったりなんて…私のイメージを疑いますね。
「お昼の用意ができたようですよ。ご飯にしましょうか」
私は明日の初めてのサーカスに少し期待しながら、お昼ご飯の天ぷら蕎麦を口に運んだ。