気まぐれ社長の犬
次の日、昼食を食べた後サーカスに行くために車に乗った。
「楽しみです」
「俺も久しぶりだからなー楽しみだ」
響希さんは楽しそうに笑った。
「おっ着いたか」
車から出ると人気らしく人がたくさんいた。
「あら、人気なんですね」
「こんなもんだろ。じゃないとグループに入れたりしねーよ。1番いい席をとってるから早く行くぞ」
「はい」
中は薄暗く、ステージはすごく広い。
席に着くとど真ん中の前方で、本当に1番いい席みたいだ。
「もうすぐ始まるぞ」
「そうですね」
そう言った時、ステージにライトが勢いよく灯った。
「皆様ようこそいらっしゃいました!ただ今よりお見せいたしますのは6つの事件―――魔法のような殺人事件を、どうぞお楽しみください」
男がそう言って頭を下げると、またライトが消えた。
そしてまた灯りがつき今度は子供たちが楽しそうに遊んでいる。
公園の設定なのか空中ブランコやシーソーで遊んでいるんだけど飛び回る姿は本当に美しい。
「うわ…すごーい」
「だろ?ちゃんと見てけよ」
私はそのまま2時間その演技に目を奪われた。