つめたい夜とオリオン座
そうして、五年生になった。

勿論、
『自由給食』…つまり、仲の良いグループで給食を食べるのだが、そこで私と『一緒に食べようよ』などと言うクラスメイトは一人もいない。
『クラスの友達』と呼ぶのは割と早いうちに辞めた。
クラスが一緒だからと言って、必ずや友達ではないからだ。


私は、『寂しい』という言葉の意味が理解できなかった。

私は、自由給食の時は、壁に机を押し付けて食べていた。
そこには、周囲…つまり、定型発達の子供たちの文章が並ぶ。
だが、やはり理解できない…。それをパズルのように楽しんでいた。

でも、流石に自由給食で一人で食べている。となると、『寂しい』ものだと思う教師もいて、何度か恥をかかされた。
『このグループに入れてください。』
そう言わねばならぬのだ。
教師は善かれと思い、行っているのだろうが、私は恥をかくだけだった。
会話にも参加できないのだから…。
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