ワンダフルエラー
2週間が経過。
未だに無視をされ続けているこの現状。
いい加減目線くらい合わせてくれてもいいじゃないか。
そんなモヤモヤした思いを抱えながら、教室に入る。つもと変わりなく、教室はざわざわと煩い。
「おはよ、十夜。相変わらずギリギリ登校なのね」
「真帆…。おはよ」
俺の隣の席で、既に一限の授業の仕度を終えている真帆の机の上。
生真面目な彼女の性格をよく表していると思った。
「あれ、サラ…今日休み?」
ホームルーム5分前だというのに、サラの席は空席のままだ。
「は?なによ、あんた聞いてないの?」
信じられないといった真帆の声音に俺は首を傾げる。
「サラ、謹慎処分受けたのよ」