ワンダフルエラー
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今、何時だろう。
確認しようとしても、暗闇に包まれていて確認することは出来なかった。
「…っ」
隣から、苦しそうな声が聞こえる。
「サラ?」
膝をすりながら、布団で眠るサラの隣に座ると、「十夜…」と名前を呼びながら、震える手が俺の腕を掴んだ。
「どうした?大丈夫?」
「…ごめん、なんか凄い寒い…」
がたがたと震えるサラの布団に、着ていたコートを重ねる。
「まだ寒い?」
俺の問いに、サラは何度も首を縦に振った。
キンと冷え切った部屋。
暖房すらないなんて、女子高生の住む環境じゃないだろ…。
内心溜息をつきながら、俺はサラの布団を小さくめくる。