ワンダフルエラー
「日、落ちるの早くなったよな」
ぼんやり昔のことを回想していると、十夜がぽつりと言う。
確かに。
さっきまで、暖色が空を彩っていたのに、いつのまにかそれも消えて、漆黒の闇が空を支配し始めていた。
星が無数に瞬く。
今日は満月かあ。
「もう11月も終わるしね」
もう、校舎に残っている人間もほとんどいない。
シンと静まり返ったこの雰囲気はなかなか居心地がいいな、なんて思った。
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