ワンダフルエラー
そんなこんなで。
「うん、うん、大丈夫だって、そうなの、ありがとう!うん、わたしも大好きだよ…きゃはっ」
酒屋の息子、隆志君とお付き合いを始めて早くも6日が経過しようとしていた。
まだ、たったの6日という短い付き合いだけれども、隆志君はとても心配性でいて、少々束縛が強い男の子だということがわかった。
メールは1日50通。
電話は、モーニングコールに始まり、お昼休みに生存確認、更に就寝前におやすみの挨拶。
「幸せすぎて怖い…」
「…サラって恋愛すると完全に半目状態になるよな」
「それどういう意味?」
「色々見えてないって意味」
なぜか呆れ顔の十夜を思い切りどついて、携帯をカバンに仕舞う。