ワンダフルエラー


「関係あるもん…」


…わたしにはないんだけどなァ。

当事者である十夜を誰か連れてきてください。そろそろ家に帰りたいです。この心中を、わたしの表情から悟って欲しいと思ったけどやはり無理だった。


「…だって、わたし」


この状況を打開できる案が浮かばず、どこかうわの空で青山さんを見つめていた。

けれど、次の衝撃的な発言で一気に現実に引き戻らされることになる。


「…わたし…十夜君とエッチしたもの!」

「っぶ」

「サラ、汚い!」


思わず紅茶を噴出す。


…エッチ…それって…セックスってことだよね?


青山さんと、十夜が。


それは…確かに、関係、あるんだろうなァ。でも結局、十夜と青山さんの問題だろう。

そんなことをわたしにカミングアウトされても困る。

あれ、でも、…。
< 64 / 202 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop