砂時計
目の前に立ち並ぶソメイヨシノの桜
舞い散る桜の花びらに私は目を奪われてしまった
春は好き
ポカポカの陽気
ヒラヒラ落ちる桜
全てが好き
「ごめーん!」
遠くから近づいてくる男の子
手を振りながら走ってる
「遅いよバーカ!」
アキラ君は笑いながらその子に言葉を返している
私は桜からその子だけに目を集中させた
懐かしい声
なんとなく知ってる顔
「アキラ君…あの人の名前は?」
「え?山下 祐太朗だよ!」
山下 祐太朗
忘れられない人だ