砂時計
「どうしたの?」
ヒカリは唖然とする私を心配してくれてるみたいだけど
それに答える余裕が私にはなかった
アキラ君の横に立ち止まって笑う山下祐太朗
「ユメちゃん!俺の推薦者、山下祐太朗くんです」
アキラ君に紹介されて、改めて正面から彼を見た
やっぱりそうだ…
祐太朗君だ…
私はそのまま放心状態に襲われた
言葉は出てこない
瞬きもできない
目の前に居る人が、山下祐太朗なんだと
思えば思うほど気持ちは昔に引き戻されていく
「ん?ユメ?立川じゃね?」