砂時計


自分の名前を呼ばれ、ぱーっと目の前が広がった



私の事…覚えてる?



「何?ユウ、ユメちゃんと知り合い??」

「うん。中学一緒だった。…な?」


相づちをして、答えを求める祐太朗君…


「うん。」


頷き、もう一度顔をあげると
笑顔の広がる祐太朗君がいる



「ハハ、なんかカタイって!」



祐太朗君は優しい人だった

私が悩んだり、迷ったりしていると
サっと手を出してくれる

その優しさに、中学の私はすぐに恋に落ちた


だけど、恋に落ちただけ



何もできなかった…


ただ、遠くから見ている
そんな片思いが自分には精一杯だったから

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