砂時計
「じゃ、行こう~!!」
アキラ君が先導きり私たちはやっと駅から離れた
電車を乗り継いで映画館へと向かう
その間、二人はずっとイチャイチャとしてて
私たちには、会話はなかった
映画館に到着してチケットを購入してから
ヒカリとアキラ君は、時間になったら帰ってくると
ふたりで何処かに行ってしまった
『二人が知り合いなら大丈夫だね!』
何もしらないアキラ君は何を思ったのか
『大丈夫』と言って、私たちをふたりきりにした
全然…大丈夫なわけがないんだ…
映画館に置いてあるベンチに座り
モニターに映る映画予告を見ながら
私は言葉を探した
だって、どう喋ったらいいのかわからないから
『好き』と思えば思うほど
私は何も出来なくなる性格
今も、緊張で頭が真っ白
どうしよう…
久しぶりに逢ったのに
何も言わないなんて…
「もしかして、俺苦手?」