砂時計



手に取ったのは額縁に飾られた写真

中学の修学旅行の時に友達と撮ったヤツだ



「フゥ~」


もうどれくらいこの写真と目を合わせていなかったかな?


額縁にはホコリがたまっていて、少し白くなっていた
自分の息でソレをはらうと、姿を見せた思い出たち



「どうして気持ちと行動って反対に動くのかな?」


写真には祐太朗君が映っていた
私と友達の斜め後…

彼はニッコリと笑っている


この写真を現像してきて、彼を見つけたとき…
私は飛び跳ねるように喜んだっけ

それでわざわざ額縁に飾って…


この写真だけでよかった
想いを伝えれなくても、充分だった


元気がなくなったとき
辛くて辛くて…投げやりになったとき
この写真の彼はいつも私を支えてくれた


チャッラ~♪


携帯が私を現在へと引き戻した
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