Last.
『美月が居ないと俺は、これから何のために生きていくんだ…!?なぁ、美月…美月…!!』



『タケル…痛いよ、離して。』



掴まれる手を振り払おうとするが、
男の力に勝てる訳がなく、揺さぶられる。



『俺の全てを知ってるのは美月だけだ…。他のやつじゃ意味ねぇんだよ。』



取り乱す男の顔を美月は自分の方に向ける。



『タケル、私を見て。』



しばらく2人は見つめ合った。



『タケル…何のために生きていくって…?私が必要だって…?甘ったれるな!!』



美月はそう言って、男を突き飛ばした。



『私が必要な時にはいつもタケルは居なかった!最後の時だって結局裏切られて、私がどんな想いだったのかも、どんな想いでここに居るのかも、タケルにはわからないよ。わかりっこない。もう、タケルとは関わりたくないから。ごめん、二度と来ないで。』




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