Last.
『大丈夫だよ。どこにも行かないから。』



震える肩を優しく抱きしめた。



部屋に入り、抱きついて離れない美月をしばらく抱きしめていた。



どれくらい経っただろうか。



『さっきのヤツ…元カレなんだ。』



美月から話してきた。



頭をなでながら『うん』と頷く。



『って言っても…もう2年も前の話だけど。』



15歳の美月を、俺は知らない。



それがあまりにも悔しくてやるせない。



『けど、私がこっちに来ると同時に別れた。』



『…こっちって!?それ以前はどこに居たの!?』



『……鎌倉。』



『神奈川!?隣じゃん!』

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