Last.
『ごめん…。でも…啓吾の手、離したくないよ…。』



その言葉を聞いた瞬間、



身体中が美月を欲し、唇を重ねた。



そんなこと言われたら、
本気で期待するから…俺。



もう止められないから…。



『信じて…。』



耳元でそっと囁く美月の言葉。



俺は頷いて、何度も唇を重ねた。



絡み合う指も、漏れる吐息も、
柔らかい身体も全部、
全身で美月を感じた。



『美月…俺のこと好き…!?』



男から聞くことじゃないことはわかってるけど、
美月には声に出して聞いておきたかった。



『うん…好きだよ。』



どんな言葉より、その一言が何よりも嬉しかった。
  


やっと美月から聞けた。




< 115 / 233 >

この作品をシェア

pagetop