Last.
10.真実
車は住宅街に入っていく。
3階建てのマンションの前で停車する。
『ここの2階だから…。』
『うん。』
『一緒に来てくれる…!?』
『え…!?』
『一緒に来てほしい…。』
『アイツは…!?居ないの…!?』
美月はコクリと頷いた。
アイツとの生活感溢れる空間に、
足を踏み入れることに、少し
戸惑いを感じながら
美月の後について部屋に入る。
玄関に…男物の靴はない。