Last.
3.境界線
次の日も、その次の日も、俺は通い続けた。



人目を気にして逢うのはなかなか大変だけど、たった5分でも美月の顔が見たかった。



声が聞きたかった。
触れたかった。



一階のベランダの冊子に登り、パイプに足をかけて二階の美月の部屋のベランダに降り立つ。



静かに美月はベランダの扉を開けてくれる。



部屋の明かりは消したまま。



月明かりが2人を照らす。



部屋に入ると、美月を求め抱き寄せる。
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