Last.
やっぱり足音は美月で、息を切らせて俺たちの前に現れた。



『やっぱり篠原さんが絡んでたのね。』



呆れた素振りでおばさんは言った。



『…すみません!』



美月は深々と頭を下げた。



『ちょうどいいわ。2人ともついてらっしゃい。』



そう言うと、おばさんは別館に向かって歩き出した。



俺と美月は顔を見合わせ、おばさんの後をついた。



【館長室】と書かれた部屋に入る。



明るい部屋で見るおばさんは、優しい顔つきになっていた。



『私が館長の川上です。あなたのお名前は?』



『…五十嵐、啓吾です。』



『歳は?』



『…19です。』



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