Last.
館長は頷いた。



『ただし、外泊はダメですよ?』



『やったぁ!』



2人同時に声をあげる。



『五十嵐くん、だったかしら?』



『はい!』



『あなたも、これからは入り口から入りなさい。よじ登るのも大変だったでしょう?』



『…はぁ、まぁ。』



『じゃあ、これから普通に逢えるんだよね…?』



館長は頷き、言った。



『コソコソする必要があるんですか?』



美月は首を振った。



『だったら堂々としてなさい。私は、誰とも逢うな、ここから出るなとは言ってません。あまりにも単独行動が度を過ぎたから控えるように監視をつけただけです。でも、それが返ってこのような結果を招くなら話は別です。本当は色んな人と触れ合って、人は成長していくものですから。』





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