夕闇の旋律
翼のような
「歌詞がな、イメージは湧くんだけど、どうしても合わないんだよ」

「はぁ」

「はぁって、やる気なさそうな相槌だなぁ……」

「もう出来たの?」

「あくまでイメージ。はいコレ」

悠矢は引き出しからルーズリーフを引っ張りだすと詩音に手渡した。

詩音はそれをざっと眺めると小さく口ずさんだ。

「ああー。ホントだ。ちょっと無理があるね」

「だろ?でもこれ以上上手くまとめられなくてさ」

「いいよ、これで」

「え?」

「あとは、私が調整するから……だから、出来たら最初に聴いてくれる?」

悠矢はしばらくきょとんとした後、柔らかく、

「よろこんで」

と微笑んだ。
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