夕闇の旋律
10月8日

「ったぁ……」

私、瀬久 詩音は骨折した足を庇いながら病院の廊下をもたもたと歩いてた。

歌の練習をしていたときに、飛んできたボールをギリギリでかわしたのはいいけれど、その拍子に転んでしまい、捻挫をしたので保健室に行った。

保健室でシップを貼ってもらい、教室に戻ろうとした途中、職員室へ呼び出され、そこで母が倒れたと聞いた。

病院へ向かう途中、事故を起こした車が突っ込んできて、とっさに逃げようとしたが、捻挫した足のせいで遅れてしまい、そこでめでたく私は全治5ヶ月の複雑骨折を抱え込んでしまった。

不幸だ。




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