導く月と花に誓う
そんな砂狗に、あたしも笑い返す。
「実は、…」
と、本当のことを話そうとした瞬間。
「千秋ちゃーーんっ!」
バーンッ、とものすごいテンションで雪華さん登場。
おまけで鬼野郎も登場。
「よぉ」
「…はぁ」
「あら、砂狗じゃない」
「…うすっ!」
バッ、と立ち上がって砂狗がご丁寧にご挨拶。
「…あれ…?狐燈は…?」
…やっぱり、その質問が降ってきた。
…どうしよう…すっごく話しにくい…
「えっと…とりあえず中、入ってください…」
そう言って、みんなを中へと促す。
砂狗、雪華さんが入っていき、鬼野郎も玄関に足を踏み入れると。
「……ちょっと、ついてこい」
そう、あたしに耳打ちしてきた。
「………はい?」
「いいからついてこい」
意味がわからず、はぁ…、と気のない返事をして、仕方なくあたしは鬼野郎についていった。