導く月と花に誓う
――――それから…。
雅のお屋敷を出て、家へ繋がる坂道を登ってきたところで、燃料切れ。
……つ…疲れた…。
そういえば、最近よく寝ていなかったような
………気がする。
フラフラしながら、まるでどこかの酔っぱらいのように、坂道を歩く。
うんうん、ひいひい言いながら、あたしはようやくてっぺんへたどり着いた。
……が。
……ヤバい…。
頭、フラフラする…かも…
と、思った瞬間、ふらり、とあたしの身体が大きくぐらついた。
倒れる、と思った時にはもう遅く、身体は、そのまま地面へ向かって傾いた。
その瞬間…。
地面が間近に迫ってきたところで誰かの手に抱えられたことで、アスファルト直撃を免れた。