導く月と花に誓う
「自分が消えれば罪滅ぼしになる?
ふざけんじゃないわよ…っ」
「…千秋さま、……」
「それで誰も傷つかないと思ってるわけ?
あたしが、雪華さんや鬼藍さんが…
何も思わないと思ってんの!?」
…もう、止められなかった。
言葉が、次から次へと溢れ出てくる。
「ふざけるのもいい加減にしてよ。
心がないみたいに、言わないで…っ」
言い表せない感情が込み上げてきた瞬間、あたしの体はは、大きく何かに包まれた。
それは、久しぶりに感じた
……温かさで…。
「…貴方には、いつも驚かされます。
このような私でも、貴方は…
好きだと仰ってくれた…」
突然のことでポカン…としているあたしの耳元で、そう囁いた。