導く月と花に誓う
もしも、あそこで木村くんが来なかったら……、と、ついそんなことを考えて、あたしは身震いする。
……いくら、見分けはつくと言っても…
それを確信だと捉えられなければ、主人失格だ…。
あたしも、まだまだってことかな。
「……お前…」
ふいに呼んだ木村くんの方を、え?と向くと、顔に手を当ててハハ、と笑っていた。
……ん?
今笑うとこ違うくない?
「…黒瀬千秋。
汝のことは、十分観察していたし、調べてつくしていたと思っていたんだが…」
まだ、足りなかったらしいな。
と、ライコさん?が横から入ってきた。
そんなことよりも、十分観察って…!
調べていたとか……!
おもいっきりプライバシー侵害じゃん…っ
「………」
あたし的に思うんだけど。
この人……いつの人…?
所々よくわかんない言葉入ってるし…
あぁ…
…頭が痛くなってきたのは気のせいだろうか…。