導く月と花に誓う
「これからは私をお頼りください。
全身全霊で、千秋さまを守り抜く所存です」
「…いや、守るとか…
あたしには必要ないんだけど…」
…まぁ、いっか。
ちょうど空いてる部屋があるし…
すんごい狭いけど…。
うん、大丈夫。と自己納得。
「とりあえず…空いてる部屋が
あるから…そこ、使っていいよ」
すると、彼は跪いたまま頭を下げて答えた。
「やはり、貴方は何年経っても
昔のままの貴方でした。
…っ、ありがとうございます…」
こうして、あたしと妖狐のなんとも言えない、奇妙な生活が始まったのだった。