導く月と花に誓う
―――それは、遡ること昨日だったり。
『修学旅行、ですか…』
『うん。明日から4日くらいは
帰らないから留守番、よろしくね』
と、あたしはいそいそと鼻歌交じりに準備を楽しむ。
『…承知いたしました』
あたしの言葉に、狐燈はそれなりに間をとってから、頭を垂れた。
…この時はなんとも思わなかったけど
今思えば、すごい素直だったな…。
もっとなんか言われるかと思ってたんだけど…
――――で、現在に至るわけだが…。
ものすごく至りたくない。
いや、そもそもあの時点で変だなー、と思えばよかった。
「まさか、内緒でついてくるなんて…」
こんなこと、誰が予想したでしょうか…