導く月と花に誓う
それから、数時間後。
あたし達は、目的地である京都へ降りたったわけなんだけど…。
「京都ー!!!」
なんて、ついてそうそう雄叫びをあげる友人達。
「京都って言ったら抹茶でしょ!」
「えー、舞妓さんじゃない?」
「てか、会えるかわかんないじゃーん」
「お前ら、いいからさっさとバス乗れ」
で、先生から呆れられる始末。
みんなは、アハハと笑いながら順番にバスへ乗っていく。
…と。
あたしは何か違和感を感じ周りをキョロ、と見渡す。
…そういえば、
孤燈、どこ行ったんだろう…
あれー、と周りを見回すも、もちろん姿なんか見えるはずもない。