導く月と花に誓う




―――修学旅行も終盤、3日目となった。





そして、修学旅行の醍醐味――自由行動。




みんなは今日もテンション高く、いろんなところをまわっていく。





あたしはというと…

黒い影を背負っているかのように、みんなの後をついていく。








……モヤモヤ、モヤモヤ。





真っ黒いモノが、あたしの頭の中を侵食していく。







すると、突然むにっ、と頬になんか刺さってきた。





いや、貫通はしてないよ。さすがに。





びっくりして、そこに視線を向けると。






「せっかくの自由行動なのに、何湿気た顔してんのよ」





そう言いながら、飛鳥が指先をぐりぐりさせてきた。












< 275 / 378 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop