導く月と花に誓う
頭上は、満天の星。
下は、提灯の天の川。
っていうのは、言い過ぎだけど。
「…、そういえば、
狐燈の小さい頃ってどうだったの?」
「私の小さい頃ですか?……ッ、」
少し、自嘲気味に狐燈が答えた瞬間。
「え…!?」
突然すべてのバランスが一気に崩れ、あたし達は真っ逆さまに落ちていった。
「きゃあぁぁぁぁ…っ!」
突然のことで、目を開けられずにただ、落ちていくだけだった時。
ふと、あたしの身体がふんわり、と宙へ浮かんだ。
「申し訳ありません…ッ。
千秋様、お怪我はございませんか?」
どうやら、地面ギリギリのところで受け止められたようだった。