導く月と花に誓う


「だからですね!
狐燈は、勝手についてきただけなんです!」




このままじゃ止まらないと思い、あたしは雪華さんの言葉を遮って、叫んだ。







「え、そうなの?」




あたしの言葉に、雪華さんは一瞬にして収まり、キョトン、とすると、なんだぁ、と零した。






……さっきから言ってたんだけどな…。





「私は、例え言われずとも千秋さまについていきます」


「…ストーカーか!」


「まったく、さすが腹黒い狐だな。
まだ出ていない本性をここにさらけ出せ」


「心外ですね。
浅ましい貴方に言われたくはありません」


「はっ。
その腐った真っ黒な根性誉めてやるよ」


「お褒めにあずかり、光栄でございます」








…だから、褒められてないっつーの…。











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