導く月と花に誓う
行き着いた先は、お手洗いに続く休憩所チックな広い廊下。
そして、あたしは彼と向き合う。
「どうしてここにいるの?」
「それは、もちろん千秋さまが…」
「本当のことを言って…」
すると、狐燈の表情はふいに真剣になって、目を伏せた。
「……少し、気になったもので…」
その言葉に、あたしは何がなんだかさっぱり。
と、全然意味がわからない状態。
と、その時だった。
突然、狐燈があたしを壁へ移動させると、さらに逃げ道を塞ぐように身体を近寄せてきた。
それによって、顔も間近なわけで。
ひいっ!
ち、近い近い近い…っ!
と、あたしの鼓動はどんどん高鳴っていく。
耐えられなく、声を出そうとすると、
スッ、とあたしの口元に指があてられた。