導く月と花に誓う



───4:15。


そこには、そう記されていて。


ああ、もうこんな時間なんだ、とここで初めて気がついた。




「…貴方さまとの時間を、あの方々に邪魔されるわけにはいきません」





…ああ、なるほど…。





と、笑いが込み上げてきたあたしは、クスリ、と笑う。





「ほんと、子どもみたいなんだから」





狐燈に抱えられてる状態のまま、そのままクスクスと笑ってしまった。




「はい。
…私は、いつだって…

貴方を、独り占めしたいと強く懇願しているのです」






…………。



…今のは聞かなかったことにしよう。




にしても、少しは否定をしてもいいのに。




でも、それが彼の性なのだから、もはや仕方がない。












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