導く月と花に誓う
「消えるようなこと、あたしが絶対させない!
だから、……そんなこと…
言わないで…」
「………」
狐燈を見上げて大きく叫んで、ふい、と顔を背けた。
「……千秋さま…」
「………」
絶対、答えないんだから。
「千秋さま、」
ふん、と、ぷい、と知らんぷりする。
「こちらを向かないというならば…
強制的に向かせるまでですが」
おい、もはや脅迫になってんじゃん。
「千秋さま、どうかこちらをお向きください」
「……もう知らない…」
「………」
ム、としながらもそう呟くと、次に降ってきたのは、微かな笑い声だった。