導く月と花に誓う
「…………。」
「…………。」
「…………。」
「ほらね」
─────朝食後、部屋に戻ったあたし達は荷物をまとめ、集合場所である玄関へ向かい。
そこで、見てしまった。
「──とか、言ったんだぜ?」
「えー!それはひどいよー!」
「だよな」
めちゃくちゃ楽しそうに話す、奈美と萩森君の姿を。
「なんか、心配して損した…」
「同じく」
「うん」
そんなあたし達とは裏腹に。
「だから言ったでしょ?」
飛鳥がケラケラ笑いながら、チョコを一つ口に入れた。