導く月と花に誓う
すると。
「あんたら、何食べてんの…」
そんな声が前から聞こえてきて。
「あれ、奈美ー。
寝てたんじゃないの?」
口をモゴモゴさせながら飛鳥が、ケラケラ笑う。
「いいにおいで目が覚めた。
あたしにもちょうだい」
「どうぞどうぞ、眠り姫様」
ははー、とあたし達は奈美に向かって箱を差し出す。
そんな時。
「もう、うるさくて眠れないよー」
「三人して、何してんの?」
続々と寝ていた友人達も起き始めて、みんなで食べる。
それを笑いながら眺め、あたしは窓の外へ視線を向けた。