導く月と花に誓う



「…申し訳ありません。
どうやら、見つかってしまったみたいです」




―――何にっ!?



しかも、いつの間にか先ほどの騒がしかったショッピングモールの雰囲気は消え、辺りは真っ暗になっていた。



すると、ふいに狐燈の後ろを見ると。

何かが…わからない何かが…



お、追い掛けてきてるっ!





ありえない、ありえない…



なんて思いつつも、最近の出来事を考えると、まんざらでもなさすぎる。




その瞬間、キィン、と何かが飛んできた。



それにいち早く察知した狐燈は、ひょい、と素早くよける。



そしてあたしを降ろすと、彼はあたしの前に立ち、振り返った。






「…お久しぶりですね、鬼藍さま」


「逃げるなんて、
お前らしくねぇなぁ、狐燈」




やや低めの声とともに、真っ黒い影がゆっくり、現れる。




その姿に、驚愕っ!



なんと…



影は、角をつけていた……











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