導く月と花に誓う
───200X.12.XX 師走。
時は、来たのかもしれない。
狐燈は、突然にして
私の前から消えた。
しかし、私は疑問に思う点があった。
やつは、狐燈は、もしかすると。
───自ら記憶を消したのではないか。
なぜ、いきなり現れたのか。
そして、なぜ、突然姿を消したのか。
───なぜ、自らの記憶を
消すようなことをしたのか。
―――最後の日記は、そこで終わっていた。
その後の記憶は、きっと、私が見せてもらったものだろう。
それよりも、狐燈が、自ら記憶を消した……?
おじいちゃんと出会った時はすべての記憶がなかった…。
仮に、記憶を消したとして
なんで、そんなことを…。