導く月と花に誓う
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「ごめんねーっ!」
あたしの目の前では、手を合わせて必死に謝る雪華さん。
それに対してあたしは。
「いえ、大丈夫ですから」
と、答え続ける。
あのあと、雪華さんの力で凍った部屋と壊れた窓をキレイに直してもらったのだが…。
…実際、今ものすごく寒い。
あたしは毛布にくるまりながら身体を温めていた。
「どうぞ」
「……あ、ありがとう」
狐燈から差し出されたコーヒーを受け取り、ごくん、と飲み込む。
…ようやく、少し温まってきた。
「ほんとにごめんねー…
怒ると力の制御が利かなくなっちゃうのよー」
「だったらもう少し自重しろ」
「なによ、もとはと言えば
あんたのせいでしょ!?」
…また始まった…。
ギャーギャー、と言い合う姿をため息混じりに見ていると。
「あれでも、仲は良ろしいんですよ」
微笑みながら、隣にいる狐燈が囁く。