導く月と花に誓う
すると、その言葉を訊いた父親も眉をひそめ、視線を向ける。
うん。まぁ、そうだよね。
「…お、お前は何が言いたいんだ!」
「私は本当の話をしているだけです」
久しぶりに感じた、寒気。
お腹の底から凍りそうな、殺気。
どうやら、本気で怒っている…っぽい。
それを察知したのか、わからないけど、父親も一歩引きながら言い返す。
「…っ、だ、だいたい!
お前は千秋のなんなんだ!」
その言葉に、背後からはぁ、と呆れるようなため息が聞こえてきた。
「…言ったところで、あなたにはわかりませんよ」
「な、なに…っ!?」
「……そうでしょう?
初めから、千秋さまのことなど考えていないあなたにとって…、言っても無駄なことです」
………っ!