導く月と花に誓う



「…狐燈と鬼藍さんもじゃん!」


「はい」


「…今さら気づいたのか」



ハッ、と鬼野郎が見下した笑いを投げてくる。



なんだこいつ…






すると。




「…千秋さま」


「…なに?」





「――――どうぞ、殺れ、とのご命令を」




すごい笑顔で、言い放った。






―――こわっ




「この腹黒狐が」


「貴方さまに言われたくありませんね」



と、鬼野郎と狐燈の言い合いがスタート。




…あー…、また始まった。




暑いせいもあり、もはや何も言いたくない。




「ほんっと、仲いいのか悪いのか。
千秋ちゃん、ほっといていいわよ」



ええ。

そのつもりですと、も………





「……え?…というより
皆さんどういう関係なんですか?」



「あら、狐燈から聞いてない?
幼馴染みなのよ。あたしも含め」



そう、ふふっと笑いながらこれまた初めて聞く台詞を口にした。











< 63 / 378 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop