導く月と花に誓う
それをじっ…と見たあと。
「…ありがとう」と呟くように、受け取った。
それを見た狐燈もふわり、と微笑む。
その表情を見て、ドキッとしたあたしは、
もはや化け物ですか…
「……狐燈…」
「はい?」
「…あのさ、…契約、ってなに?」
言ってから、あ…、と気がついた。
……直球すぎたかな…!
しかも、狐燈の表情も驚嘆。
「…ごめん、やっぱなんでも……」
「私達、妖怪にとって必要なことです」
しかし、あたしの言葉を遮って狐燈は静かに答えた。
「契約が交わされなければ…
その妖怪は不必要とみなされ、消されてしまいます」
「…狐燈は、…契約はしないの?」
…どうやら、あたしには直球で聞くことしかできないみたいだ。