導く月と花に誓う
パタン、とドアを閉めて飛鳥の方を見やると。
なんと…起きていた。
ぼんやりと、目の先の壁を見つめている。
「飛鳥…、大丈夫?」
「…千秋…?」
そう呟いてから、うん、と小さく頷いた。
あたしは、すぐさま飛鳥の近くまで駆けて、正座する。
「とりあえず!
何もなかったけど、しばらく家にいて」
「…え、いいの?」
「うん、ママさんにはちゃんと
言っといたから大丈夫」
ニッ、と笑って言うと、飛鳥も、ようやくふっ、と笑った。
「あと、は……」
「……?」
飛鳥が疑問に思っている中、あたしはカシカシ、と高速で携帯を操作する。
そして。
「はい」
と、開いたままの携帯を飛鳥に差し出した。
正確に言えば、あるところへ繋がった状態の携帯。