導く月と花に誓う
確かに狐燈の言う通り、すごい幸せそうなのはわかる。
…いつか襲われなきゃいいけど…
…いや、それはないか。
「…それより、何しに来たの?」
「ああ、そうだった!
雪姉さんから、これ預かったんだ」
ゴソゴソと何かを探り、ふいに差し出してきたのは、メモ用紙だった。
「……え…?雪姉さん…?」
あたしはそれを受け取りながら、はて?と問いかける。
すると。
「雪華さまのことですよ」
と、狐燈が答えてくれた。
…なんで…?
「もしかしても、しなくてもの姉弟…?」
「どうしたらその考えに行き着くんだよ…
雪姉さんは、俺の師匠なんだ」
どうだ、すげぇだろ。と言いたげに、えへん、とすごいどや顔であたしに向かって言ってくる。