螺旋迷宮
「…いただきます」
少しお腹がすいていたあたしは、見るからに美味しそうなマフィンを目の前に我慢できなかった。
餌と言われたんだし食べても問題はないだろう。
丁寧に周りの紙を剥がしていると、ふと視線を感じた。
その作業をやめ、視線を上げて驚いた。
「………!」
玩味されている。
ものすごく。
見つめられているとか可愛いもんじゃない。
猫に持っていた餌を全てやり終えたのか、膝に肘を付け頬杖の状態であたしを見つめている。
え…えと…。