螺旋迷宮
何を考えている?
何を感じている?
何がしたい?
餌と言って渡されたマフィン。
どんな策略があるのか、この無表情では読み取ることなんて不可能だ。
あたしをどうしたいの…?
警戒心バリバリだけれど、このまま見合っていては何も始まらないと思ったあたしは、見られたままマフィンに口を付けた。
見られながらの食事は辛いものがある。
飛び上がるほど美味しいはずなのに、味なんて分からない。
食べた気なんてしない。
ただでさえ口の中がパサパサするマフィン。
緊張も合わさって余計にパサパサになった。