螺旋迷宮




何を考えている?


何を感じている?


何がしたい?



餌と言って渡されたマフィン。


どんな策略があるのか、この無表情では読み取ることなんて不可能だ。




あたしをどうしたいの…?




警戒心バリバリだけれど、このまま見合っていては何も始まらないと思ったあたしは、見られたままマフィンに口を付けた。



見られながらの食事は辛いものがある。



飛び上がるほど美味しいはずなのに、味なんて分からない。


食べた気なんてしない。



ただでさえ口の中がパサパサするマフィン。


緊張も合わさって余計にパサパサになった。





< 38 / 48 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop