食べ頃少女
｢人肉なんてありえないだろ…。なんだよこれ！｣


彼女に詰め寄ると彼女は困ったような顔をして言った。


｢有り得なくないですよ。実際私は食肉用として育てられました。その紙に書いてあることに嘘偽りはありませんよ。…あの知らなかったんですよね。ここが人肉専門店って…じゃあ何故、電話を…｣

｢それはっ｣

デルヘルだと思いましたなんて言えるハズがない。

黙ってしまった俺を見て彼女は不思議そうな顔をしている。

そんな彼女を見て俺はある疑問を抱かずにはいられなかった。

本当にこの子は食肉なのか。

そもそも人間を食うって…なんだよ。

疑問は沢山あった。

だけどそれを解決させていくにはまずこの話が本当かどうかを見極めなくてはならない。

俺はまっすぐ彼女を見て尋ねた。

｢本当のことを教えてくれ｣

｢はい｣


｢君は本当に食用なのか？｣

｢はい｣


まっすぐと俺を見据える瞳はとても嘘をついているようには見えなかった。





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表紙・目次

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